【第1期受講者の声】第4回:株式会社JTB京都支店藤本さん
24年度アドベンチャーツーリズム・アカデミー第1期受講生の声をお伝えします。
第4回は株式会社JTBの藤本さんです。藤本さんは株式会社JTB京都支店で働いています。

藤本さんは、JTBが推し進める地域との連携のためにアドベンチャーツーリズム・アカデミーを受講しました。
「京都市の文化は、古くから周辺地域との人やモノの交流によって育まれてきました。この歴史的な背景を活かし、現在京都市内に集中している観光客の流れを、周辺地域へと分散させることができないかと考えていました。アドベンチャーツーリズム(AT)の考え方や市場性が、この課題解決に寄与する可能性があると感じ、受講を決意しました。」
全13回+一般公開講座を受講していかがでしたか。
「すべての講座が非常に充実しており、一見似たテーマに見える内容でも、それぞれが異なる深い視点を持っていて、重複した印象もなく楽しく受講することができました。これは全体の構成やコーディネートがとても優れていたからだと感じています。
特に印象に残った点は三つあります。第一に、ATの概念形成の過程です。市場主導で形成されているという点がとても興味深く、ATの意味するところが日々変化していることを、現場の声やデータからリアルに学ぶことができました。これは、ATの将来を考えるうえで非常に重要な視点となりました。
例えば、日本へのATへの期待は、ハードアドベンチャーよりも精神的・文化的な体験にあるというのは、自分のフィールドでもATの可能性を感じさせるものでした。
第二に、地域住民との連携についてです。企業としてどのように連携を実践していくか、具体的な方法を学べたことはとても貴重でした。
第三に、情報発信や販路形成の戦略です。実践的な指針が示され、これまでうまく言語化できていなかったターゲット設定の考え方など、非常に参考になる内容が多くありました。」
学んだことをどのように活かしていきたいですか?
「京都市内ではATという言葉自体を耳にする機会は多くありませんが、地域への配慮を大切にし、日本らしい自然観や文化に興味を持つ方々に対して、ガイド付きで深い学びや体験を提供する機会を増やすことは、京都市で求められている地域文化の再生に繋がる観光のあり方だと考えています。ATを各地域で実践していくためには、自分自身がその本質を理解し、確信を持って取り組むことが重要です。ATAでの学びは、そうした土台を築くための貴重な機会となりました。」
ATAでの学びを活かした具体的な取り組みはありますか?
「はい、いくつかの事業がすでに動き始めています。
京都市内では、中心部と京北地域をつなぐ取り組みにおいて、ATAで得た知見を活用しています。伝統工芸を入り口に、周辺の自然環境への関心を広げるような文化体験プログラムの開発を進めています。これが厳密にATと呼べるかどうかはわかりませんが、ATの考え方に基づいて進めています。
また、京都駅からおよそ30分の距離にある滋賀県大津市北部の里山エリアでも、AT事業を観光庁に申請中です。地域資源を活かした新たな観光の形を模索しながら、今後も実践を積み重ねていきたいと考えています。」
「アドベンチャーツーリズム」というとついトレッキングやサイクリングなどのハードアドベンチャーを想定してしまいますが、実際に多くの訪日客が求めるのは日本の文化を体験するソフトアドベンチャーであるというアカデミーの学びをしっかり事業に生かしている藤本さん。グレーター京都としての滋賀に可能性を感じているようです。アカデミーとしても今後の取組に期待しています。
アドベンチャーツーリズム・アカデミーでは2025年第3期の募集を開始しています。お申込みはこちら。ご興味のある方は事務局までお気軽にお問合せください。
<お問い合わせ窓口>
一般社団法人日本アドベンチャーツーリズム協議会内
アドベンチャーツーリズムアカデミー事務局
Email:academy@atjapan.org 電話:080-2259-2154
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